皆さん、お好み焼きは好きですか?
因みに、私は生まれも育ちも大阪人なので大好きです。
何故大好きかと言われると、考えたことがないので理由ははっきりしないですが、
「うまいもんはうまい!」
なんですわ。
因みに、この言葉を知っている人は、間違いなく大阪人!誰が言ってたか覚えてます?そう、笑福亭鶴瓶が「民芸肉料理はや」のCMで言ってたキャッチフレーズです。
笑福亭鶴瓶が言っていたのは何となく覚えているが、何のCMで言っていたかははっきり覚えている人は少ないはず。でも、
「何か焼肉のCMやった気がするなぁ」
「何か食いながら言ってたなぁ」
レベルでは覚えているはず!まぁ40代以上限定での話しですが・・・。
でも、このキャッチフレーズを知らない方でも、実は「民芸肉料理はや」のことは知っている人は多い、いや正確に言うと、このお店にお世話になったことがある人は多いはず。
それは、今、ふるさと納税で世間を騒がしている泉佐野市に関連することだ。
全てではないが、泉佐野市にふるさと納税を行い返礼品としてお肉を選択した場合、その多くはこの「民芸肉料理はや」の「泉州の郷」店から届けられるからだ。
ということで、泉佐野市の返礼品としてお肉を選択した人は、そのお肉を食べた後にはぜひ「うまいもんはうまい!」と笑福亭鶴瓶のモノマネをしながら言っていただきたい。きっと、美味しさが倍増するはずだ。たぶん・・・。
さて、話は脱線したが(いつものことで恐縮です・・・。)、本題である「美味しいお好み焼き屋の見分け方」について、私の独断と偏見のもとにお伝えしたいと思う。
はっきりと言いたい。 大阪で美味しくないお好み焼き屋は存在しない!!!
というか、そういうお店に遭遇したことがない。理由を考えてみると簡単で、
大阪人は生まれたときからお好み焼きを食べている。
それぞれの家庭にそれぞれのお好み焼きの味やこだわり(作り方)がある。
つまり、大阪人はお好み焼きの美味しい・美味しくない基準を各人がはっきり持っている。
その叩き込まれた基準をもとに、お好み焼き屋に対して評価を行う。
美味しくないお好み焼き屋はすぐに明確化される。
明確化されるとそれが口コミでまわり、お店にはお客さんが来なくなる。
お客さんが来なくなると売り上げが上がらず廃業に追いやられる。
つまり、美味しくないお好み焼き屋は大阪からは自然と消え、残りは美味しいお好み焼き屋のみとなる。
という、かなりこじつけた理由ではあるが、お好み焼きの味にうるさい(単にこだわりを持っている人が多いだけだが)大阪人を納得させるお好み焼き屋だけが大阪では生き残っていけるのだ。
というか、話はそこまで複雑ではなく、生まれたときからお好み焼きを自ら作って食べているので、その環境で育った人が作るお好み焼きは美味しいに決まっているのである。逆に、美味しくないお好み焼きなんて大阪人のプライドにかけて作れないのだ!!!
そのように考えると、大阪にも美味しくないお好み焼き屋は少しでも存在する可能性はある。それは、ビジネス根性丸出しの、大阪人以外がレシピを考えているお好み焼き屋だ。まぁ、そのようなお店は観光客向けのお店であって、地元大阪人は絶対に行くことはない、というか存在自体知らない可能性が高いので、考慮する必要はないだろう。
いずれにしても、大阪でお好み焼きが食べたいときは、どの店に入っても間違いなく美味しい。もちろん、味の好みは人によって異なるので、最終的には自分好みのお店が美味しいお好み焼き屋、それ以外は美味しくないお好み焼き屋となる。何とも両極端な・・・。
因みに、よく聞かれることのひとつとして、
「大阪の人って、お好み焼きをおかずにして白ご飯食べるの?」
があるが、私の中ではその食べ方は邪道だ。確かに、お金がない学生のときや、とにかくおなかいっぱいになりたいときは、お好み焼き定食(白ご飯と味噌汁がお好み焼きにつけられるオプション。ハンバーガーにつけるセットみたいなもの。)を頼むが、これを頼むときは敗北感を味わいながら頼むのである。
漢ならミックス焼きか、お好み焼き+焼きそばを頼んで粉もんだけでお腹いっぱいにせんかい!!!それか、豚玉モダンを頼まんかい!!!
という、全くもってどうでもよいこだわりがある・・・。因みに、ミックス焼きとは、たいていお店では海鮮ミックス焼きとなる。「とりあえずミックスで」と言えるようになったら、大人になった証拠である。何せ、ミックス焼きはサイズが一回り大きいのだ(もちろん値段もお高いが)。また、モダンとは、お好み焼きの上、もしくは中に焼きそばを入れる食べ方だ。広島焼きとは全く異なるのでご注意をば。
これが曲者だ。関西圏であれば大阪と同じような評価基準(全てのお店は美味しい)でほぼほぼ問題ないが、関西圏を離れた場合で、かつ、旅先で突然お好み焼きを食べたくなったときが問題である。
生まれも育ちも大阪人だと、なぜか旅先でお好み焼きを食べたくなるときがある(私だけかもしれないが)。日本国内なら探せばお店はあるが、海外となると壊滅的だ、お店がそもそも少ない。
でも、美味しいお好み焼きを食べたい!!!というときの、私の独断と偏見によるアドバイスだ。
これは自信をもっておすすめできる。お店は大阪人なら誰もが知っている「ぼてじゅう」「千房」そして「鶴橋風月」の3つだ。
関東圏や海外にも展開しており、この3つのチェーン店であれば、味は間違いない。
この3つは「大阪お好み焼き御三家」と私が勝手に命名しており、いずれも老舗だ。「ぼてじゅう」は何と創業1946年!年配の方であれば、お好み焼き屋=ぼてじゅう、と言っても過言ではない。
ただ、大阪人からすると、「もっと美味しいお好み焼き屋あるで!」と言いたくなるのは理解する。ここでの前提は、「大阪”以外”で」なのであって、大阪を含めてしまうと元も子もない。その点あしからず。
因みに、この中で私が一番好きなのは鶴橋風月である。理由は、かつお節が美味しいから。おいおい、お好み焼き本体の味の評価ちゃうんかい!という声が聞こえてきそうだが、お好み焼きの味を左右するのは、粉・キャベツ・具材・ソース・作り方、だけではなく、その上にトッピングするかつお節も重要なのだ。しかも、そのかつお節を少しパリッと焼くとまたこれが隠し味となってお好み焼き本来の味を引き立ててくれる。と、まるで食通のようなコメントをしたが、まぁ「うまいもんはうまい!」のであって、そんなウンチクは不要であることを最後に言っておきたい。
さぁ、問題はここからだ。上記3店が必ずしも見つかるわけではない。その場合の選び方を次に紹介する。
そもそも「モダン焼きって何ぞや?」という方が多いかと思う。上記でも紹介したが、モダン焼きとは、お好み焼きの上か真ん中に焼きそばの麺を入れる焼き方だ。茹で麺をそのままはさむ、一度焼いてからはさむ、ソースをからませてからはさむ、等々、さまざまな調理方法が存在する。
なぜ、モダン焼きを作ってくれるお店は美味しいお好み焼き屋だと私が考えるかだが、
モダン焼きを知っている人は間違いなく大阪人。
その大阪人が作ってるお好み焼きであればまぁ味は大丈夫だろう。
しかも、大阪人はお好み焼きの焼き方に対してそれぞれ強いこだわりがあり、それを受け入れてくれるお店ということは、つまり、こだわりを持っている人が作っているお店であるため、そのような人が作るお好み焼きは美味しいはずだ。
という論法になる。このフィルターによって、
モダン焼きを知っているが大阪人ではない(もしくは関西人ではない)人がやっているお店や、大阪人のお店であるが大阪ではやっていけなかった(大阪人に味が受け入れられなかった)お店、を排除できるのである。
モダン焼きを知っている人はある程度存在するかもしれないが、メニューにはないモダン焼きを作ってくれるお店は間違いなく大阪人の心を持っているはずだ。
私はモダン焼きをよく食べるのだが(最近は炭水化物に気をつけるようになり、モダン焼きをめっきり注文することは少なくなったが・・・)、大阪以外のお好み焼き屋ではモダン焼きがメニューに載ってないことが多々ある。なので、「ミックスモダンで!」と注文すると店員さんは「???」となることが多く、「一回厨房に聞いてみて」とお願いすることにしている。その反応を見てお店の大体の味を評価している。
しかし、この方法だとお店に入って着席してから判断することになってしまう。できればお店に入る前、もしくは入った直後に判断したいところだ。それが次の方法である。
お好み焼きを焼く鉄板が座席や入り口から覗いて見えるお店、もしくは、カウンタ席の前にお好み焼きを焼く鉄板が配置されているお店である。
昔ながらのお好み焼き屋であれば、それぞれの座席で自分たちで調理するため、そもそも厨房には鉄板がないことがあったが、最近の美味しいお店は自分たちで焼くより焼いてもらうお店のほうが多い。まぁ、普通に考えたらそうだろう。素人が焼くよりプロが焼くほうが美味しい。
お好み焼きはそもそも鉄板焼きが起源だと言われている。調理されているときからすでに食べることは始まっている。見ることによる楽しさ、さまざまな具材が焼かれるときにでるにおいからくる期待感、それがあってこそ美味しいと感じるのだ。厨房が隠れているお店ではそれがない。そういうお店はお好み焼き屋ではなく「レストラン」なのだ。そんなお店に対して味を期待することはできない。
また、お好み焼きは焼き方によって味が大きく変わる。全く同じ食材を使用したとしても、焼き方によって何通りもの味に変化する。その焼き方を見せることができるということは、「私、手の内を全てお見せしますよ。どうぞ見てください。隠し事は何もないですよ。これが私が考える最高の焼き方ですよ。どやさ!!!」と自信を持っている証拠だ。つまり、美味しいはずだ。
そもそも、厨房が隠れていてカウンター席がないお好み焼き屋が存在するかはなはだ疑問ではあるが、少なくとも私は3度このような店に入ったことがある。私の想像通りであった。
お好み焼き屋は油やらソースやらかつお節やら青のりやら酔っ払いのオッサン(!)やら、いろんなもので店内が簡単に汚れてしまう。特に、鉄板やテーブルの上、ソースが入っている容器は常にぎっとぎとだ。これはいたしかたがない。
しかし、お店がとにかく綺麗で、テーブルの上が油でぎっとぎとになっていないお店は間違いなく美味しい。そういうところに気がつく店ということは、細かいところにも気がつく店主がやっているに違いない。であれば、味も間違いないはずである。因みに、私の地元の行きつけのお好み焼き屋はこのタイプである。ソースの容器が汚れていることが全くないのである。
これは、お店のトイレがいつも綺麗なお店は間違いなく良い店だ、という考え方に似ているのかもしれない。細かいところまで気がつくということだ。味は繊細である、その繊細さをコントロールするためには、調理人も繊細である必要がある。つまり、細かいところまで気がつかなけばならないのだ。
以上が、私の独断と偏見による、大阪”以外”での美味しいお好み焼き屋の見分け方である。
何度も言うが、上記はあくまで私の独断と偏見での判断方法であって、上記を実行したのに美味しくないお好み焼き屋に遭遇してしまっても私は責任が持てないのであしからず。でも、そういう店があれば逆に知りたいので、ぜひご連絡いただければ幸いである。
こういう記事を書くから、
大阪人は皆、お好み焼きを焼くのが上手なんでしょ?
と言われてしまうのだ。食べるのと焼くのは次元が違うのでご注意いただきたい。でも、皆でお好み焼きを食べに行ってひっくり返すのが上手であれば人気者になるのも間違いない。
正直、お好み焼きは奥が深い。特にお店選びとなると、人気店だから、行列が絶えない店だから、といって美味しいお店だとは限らない。逆にがらがらのお店でも美味しいお店はたくさんある。そんなお店を自ら発見してみるのも楽しいのではないだろうか。