この記事は2015年12月に作成したものですが、おそらく今でも参考になると思い再掲しています。
便利なご時世になったものだ。
20年前だと、海外旅行に行こうとすると、お金は勿論のこと、航空券の手配、ホテルの予約、空港までの移動手段確保、等々、考えなければならないことがたくさんあった。しかし、2015年現在、日本から東南アジアへは、「明日にでもぶらり行ってみよう」といったのりで簡単に行くことが可能である。特に、LCC(Low Cost Carrier)を使うとそれが更に身近となる。
そのLCCだが、日本に就航するLCCが年々増加している。というか、和製LCCであるピーチアビエーションとバニラエアが日本から就航する路線を年々増加させている。
因みに、2015年11月現在の、ピーチとバニラの海外路線を調べると以下の通り。
ピーチ:
バニラエア:
ピーチとバニラは両社ともANAの子会社であるため、日本レベルのサービスが期待できる。といっても、もちろんLCCなので、座席指定から機内食まで全て有料であるが。
つまり、関空・羽田/成田・沖縄からだと、日本クオリティのLCCで台湾・韓国・香港に気軽に行くことができる。
その中から、今回の旅先に選んだのは、香港、さらに、香港から1時間程度の高速艇で行くことが可能なマカオとした。
目的地は香港に決定。
まずは、LCCの予約から、と行きたいところだが、場所によっては特別なイベントと重なり、ホテルの料金が通常の2-3倍することがあるため、ホテルの値段も事前にある程度確認したうえで旅の日程を確定する。
過去にこんなことがあった。ホテルの値段が水曜日と木曜日で3倍も異なるのだ。場所はベルギーのブリュッセル。EU本部がある場所だ。おそらく、木曜日にEU本部で何か会議があるのだろう。同じ場所の同じホテルで通常の3倍も払って泊まりたくないので、ホテルの値段に合わせて日程調整を行った。
ということで、日程はある程度決定。次はどのLCCを使うかを考える必要がある。成田/羽田から香港へ就航しているLCCは、2015年11月現在で以下の3つ。
これが難しい。
値段は、搭乗する日や予約する日によって全くことなる。また、LCCによっては突然のフェア(値引きキャンペーン)を実施することがあるため、いつが底値かを見極めるのは難しい。そのため、LCCを使う場合は、以下の基準で決定することにしている。
ただ、LCCの値段は生もののため、今日は20,000円でも、明日になるといきなり9,800円になったりすることもざらにある。とにかく、需要と供給を見越して値段設定されているため、それを推測すことも安いチケットを購入するためには重要となる。
因みに、LCCのチケットを安く買うためには、基本はとにかく早く予約することだが、閑散期などは、フライト直近になればなるほど安くなる場合もある。つまり、空席を作るならば安くても乗せたほうが良い、という考え方だ。それを考えると、明日からぶらりと台北旅行、なんてプランも容易につくることができる。
今回は、バニラエアで往復31,000円(燃料サーチャージ、税金、座席指定、預け荷物、含む)と、ほぼ最安値でチケットを購入。
香港とマカオに行ったことがある人は想像つくと思うが、香港のホテルは高いうえに部屋がしょぼい。かたや、マカオは豪華ホテルばかり。香港の安宿の聖地「重慶大厦(チョンキンマンション)」でも、1泊最低3,000円からと、最近ではバックパッカーの聖地というより、中国本土からの商売人の聖地と言われているらしい。マカオにも安宿はあるようだが、ここも価格は上昇の一途をたどっているようだ。
リサーチした結果では、香港では1泊2万円、マカオでは3万円といったところが、ある程度綺麗で便利な立地のホテルに泊まるためには最低でも必要であることが分かった。
勿論、価格は時期によって大きく左右されるが、日本人が安心して宿泊するためには、最低でも上記価格は見ておいたほうが良いだろう。
しかし、香港もマカオもホテルが高い。というか、私のこれまでの海外旅行の中で一番高い。しかもぶっちぎり。ここにも、中国本土からの超富裕層の影響がでてきているのだろう。
さて、私が海外で”普通”に宿泊するときの宿の選び方を少し説明する。
まずは、立地。とにかく交通の便が良いところを選ぶ。但し、中心部から少し離れた「電車の駅から近い」ホテルを選ぶ。これにより、中心部のホテルより2段階程度、価格を落とすことができる。
次は、セーフティボックス。ロビーに設置されているセーフテボックスは基本あてにならない。いつ、取られてもおかしくないと考えている。そのため、部屋にあることを条件としている。そうすることで、貴重品を毎日持ち出す必要がなくなり、日々の警戒心を少し緩めることができ、その分、旅に集中することができるようになる。
最後は綺麗さ。最近、ホテルオーナーが変わりリノベーションしたところが綺麗でねらい目だ。但し、建物としての築年数はかなり立っているため、外観と内装が綺麗でも排水に問題があるため、シャワーを浴びるときはこまめに止める必要がある。さもなければ、バスルームは水浸しとなり、トイレに行くたびに足が濡れてしまうことになるため注意が必要だ。
上記を満たすホテルとなると、最低でも3つ星ホテルとなるが、価格は1万円前後で予約が可能だ。
では、ホテルをどのようにして見つけるか。expediaでもbooking.comでもどこでもよい。但し、上記条件を満たすホテルが楽天トラベルで予約ができるのであれば、楽天トラベルの価格が一番安いことが多い。勿論、予約可能なホテルはexpedia等に比べ圧倒的に少ないが、それでも日本人観光客が多く集まる観光地では、ある程度のホテルが予約可能である。
とにかく、安くて良いホテルを探すためには、検索あるのみ。
(2019年3月現在)最近では、ホテルから直接予約を行ったほうが安くなる場合も出てきている。特に、さまざまなブランドホテルを展開しているホテルチェーン、例えばNOVOTEL等を手掛けるAccor Hotelsグループ、などは、自社でスマホアプリや予約サイトを充実させているため、宿泊サイトよりも安く予約できることができる可能性が高くなる。
飛行機もホテルも予約したし、さぁ準備完了、と思いたいところだが、もう一つ事前に調べておきたいところ。
それは、現地飛行場とホテルとの間の交通手段。現地飛行場を一歩出たところから楽しむのであれば、現地公共交通機関を使用してみたいところだ。長時間のフライトの直後、かつ、右も左も全くわからない土地であればなおさら、一番楽にホテルに到着する方法を選択したいところだ。
と考えると普通はタクシーを選択するが、それが出来ない国も多い。特に東南アジアの国々で空港待ちしているタクシーは、観光客をぼったくろうと考えているやからが多い。友人の話では、自国人に対してもぼったくろうとしてくるやからもいるようだ。
ということで、私がまず調べるのは、エアポートバス。値段も安く、ホテルの近くに停留所がある場合も多い。最近では、スマホのアプリで停留所を調べることができるから便利だ。
次に電車。エアポートリンクと呼ばれる、都心部までほぼノンストップで行く電車である。バンコク、上海、香港、パリ、等々、多くの国で整備が整っている。ただ、金額はエアポートバスに比べてば高め、都心部から離れているホテルに宿泊する場合は、電車を降りてからの移動が面倒、等々の欠点はあるが、逆に、交通渋滞に巻き込まれず、スムーズに空港を脱出できる、とう利点もある。
エアポートバス、エアポートリンクが存在しない場合は、事前予約制の乗り合いタクシーを調べることにしている。アメリカではこれを選択する場合が多い。
乗り合いタクシーも存在しない場合は、タクシーとなってしまう。行きなれた国であれば問題ないが、初めての国となれば事前にタクシー情報を収集し、ぼったくりが多いタクシー会社等の情報をもとにして、現地空港でタクシーをピックアップする。
ここからが問題だ。客はタクシーカウンターに並ぶだけで、どのタクシーに乗りたいか選択することができないからだ。いや、正確には、選択しても良いが、それが出来ない雰囲気があるからだ。
そこは、自分の意思を強固に伝えよう。自分が乗りたくないタクシーに対しては、たとえ自分の順番が来ても、俺はこのタクシーではなく、次のタクシーに乗りたい、と言って、「No Problem」と何の根拠もなく強引に荷物をタクシーのトランクにのせようとするドライバーをがん無視する。このタクシードライバーからはぼったくられる可能性があると考えているのであれば、妥協してはダメだ。私も妥協したばかりに後でいやな目にあったことは多々ある。その経験を踏まえて、一切妥協しないようにしている。
一度、こんなことがあった。上海空港で、私が乗車拒否したタクシーに乗った西洋人が、高速道路の途中でぼったくられているのを目にした。高速道路の途中でそのタクシーは止まっており、何やら西洋人とタクシードライバーが揉めている。高速道路の真ん中ではタクシードライバーの立場が強いのは明確だ。「これこれの金額を払わなければ、目的地までいかない。どうする?」と高速道路の真ん中で言われればどうしようもない。
私の経験上、危険なタクシーは以下のようなタクシーだ。
逆に、安全なタクシーは、以下のようなタクシーだ。
勿論例外はあるが、大よそは当たっている。
話をもとに戻すと、今回の香港空港からホテルまでの移動は、エアポートバスを選択。しかも、予約したホテルのほぼ目の前にバス停がある。
これで旅の準備がすべて整った。後は何も起こらないことを願うばかりだ。
ここまでにブログで説明した方法で、私がどのようなホテルを選んでいるかを紹介しよう。
香港は1泊2万円程度、マカオは3万円程度が妥当なホテルのライン、つまり、それを予算としてホテル選びを行った。
ホテルレンボー香港 (中興酒店)(2019年3月時点では「トラベロッジ カオルーン(彩鴻酒店)」に名称変更)
このホテルは、ビジネス街である香港島側(南側)ではなく、繁華街側の香港半島側(北側)にあるホテルである。しかも、中心地である尖沙咀(チムサーチョイ)駅の隣の駅、お土産物屋さんやナイトマーケットが多く立ち並ぶ油麻地(ヤウマティ)駅の隣の駅でもある佐敦(ジョーダン)駅から徒歩5分の好立地なホテルだ。しかも、ホテルオーナー変更&リノベーションしてから1年程度と奇麗なホテル。
このホテルの隣にある「ノボテル」だと、3万円以上することを考えると、かなりねらい目なホテルであると思われる。
「思われる」と書いている理由は、まだ宿泊していないからだ。
超ゴージャス大規模ホテル(部屋数3000!)が立ち並ぶコタイ地区ではなく、世界遺産が立ち並ぶマカオ半島側の中心地に位置するゴージャスホテル。マカオへは世界遺産巡りが目的であることを考えると、できる限り半島側のホテルを選びたい。但し、半島側のホテルは昔から存在するホテルも多くあり、そういたホテルは金額のわりには部屋がくたびれていることが多い。かといって、グランドリスボア等の有名なホテルだと1泊4万円以上する。
そこでこのMGMだ。中心から2ブロックほど離れているため若干お安いが、それでも1泊3万円もする。カジノがあるホテルであることを考えると、ゴージャスホテルであることは間違いない。また、ホテル周辺にコンビニやレストランが存在するため、夜遊びするにしても便利なホテルであろう。
コタイ地区のホテル(ベネチアンホテル、等)も気になったが、コタイ地区は埋め立て地であるため、レストランやコンビニが少ない。ただ、コタイ地区から半島側へは無料バスが運行されているため、実際はさほど不便でということはない。マカオの超ゴージャ大規模ホテルを満喫するのであれば、コタイ地区のホテルでも特に不便はないだろう。もちろん、それなりの金額となることは覚悟する必要がある。
以前、紹介したホテルに泊まった感想を記録する。
ホテルレンボー香港 (中興酒店)(2019年3月時点では「トラベロッジ カオルーン(彩鴻酒店)」に名称変更)
①立地
コンビニ、両替店、地下鉄の駅、屋台街、等々、旅で楽しむために必須である全てがホテルの近くに存在する。立地としては申し分なし。因みに、ホテル近くの両替店のレートだが、かの有名なチョンキンマンションのものよりも当然劣るが、その他の地域の両替店よりもレートが良かった。詳細なレートは覚えていないが、日本円10,000円が、空港の両替店だと568HKD、市街地だと584HKD、チョンキンマンションだと640HKD、ホテル近くだと600HKDとまずまずのレートだ。もちろん、地下鉄を使えばチョンキンマンションまで1駅で行けるため、旅慣れた人はチョンキンマンションまで足を運ぶべきだろう。
②部屋
コンパクトにまとまっており、日本のビジネスホテルのツインベッドルームをイメージしていただければ良い。特に不便に感じたことはなかった。
③朝食
こちらも日本のビジネスホテルと同等と考えていただければよい。
総合的に、お勧めできるホテルである。といっても、日本のホテルからするとかなり高い価格ではあるが、ホテル料金が高い香港では、この条件を考えるとかなりリーズナブルではないだろうか。
言わずもがな、超豪華ホテルである。部屋、ロケーション、朝食、等々、全てにおいて満足できるホテルである。マカオ、しかも、マカオのカジノを(実際にギャンブルをせずとも)体感するのであれば、ここは奮発して泊まっても良いのではないだろうか。因みに、このホテル内で日本人と出会ったのは2回のみであった。ホテルが大きすぎるからか、はたまた、日本人がこのホテルをあまり利用していないからか、理由は不明であった。さらに言うと、このホテルのカジノでの日本人プレーヤーは私のみであったように思えた。
今回宿泊した両ホテルともに、次回もぜひ泊まってみたいと思えるホテルであった。もし行かれる際には選択肢のうちの1つとして入れていただければ幸いである。