皆さん、どのような本を読みますか?
推理小説、ビジネス啓発書、はたまたマンガ、雑誌、等々、さまざまなジャンルが存在するが、今回、旅行本を主に執筆されている旅行作家を紹介したいと思う。
旅行作家、Wikipediaで調べてみると実は少なく、中古本の価格から考えてみても、あまり人気のない分野と思われる。まとめサイトや紹介サイトもあまり存在しないようなので、やはり、
マイナー
マイナーだから売り上げが少ない
売り上げが少ないということは、旅行作家になろうと考える作家も少ない
という三段論法になるのだろう。
おそらくであるが、旅行関係の書籍で1番売れるのは、ガイドブック関連の書籍ではないかと思う。書籍の販売からくる売り上げだけではなく、お店等の紹介料や書籍に掲載している広告費用からも売り上げが得られることからだと私は考えている。
とするならば、ガイドブックはいかに万人うけするかを考えて掲載内容が決められており、つまりは、どの書籍もおおかた内容は変わらないのではないだろうか。
また、掲載しているお店や宣伝広告から得られる売り上げを最大化することを考えると、どうしても掲載内容が偏ってしまう気がしてならない。
ガイドブックの必要性は私自身も感じている。例えば、初めて訪れる場所、特に海外であれば、まずはガイドブックを最低2冊は購入し、基本情報を収集する。というか、ガイドブックを基にして訪問先をほぼ決定している。ガイドブックに掲載されているということは、ライターや調査員がそのお店や場所に赴き、その内容を把握しているため、ある程度安全な場所やお店であることを証明していると考えられるからだ。勿論、安全ではない場所も多々あるが、その場合はその内容も記載されている。
つまり、情報源としてはかなり有効であることは間違いない。
勿論、例外はある。
私の経験から言うと、薄っぺらい本や、広告宣伝が全体の紙面と比較して不自然に多い本では、「記載されている内容と全然違うやん!」と言いたくなる可能性が比較的高くなる。
冷静に考えてみれば納得がいく。その本1冊で売り上げを確実にあげるためには、販売部数に頼るよりも広告宣伝費で稼ぐほうが、より見通しが立てやすい。出版社側は広告費を多く積んでくれるお店を積極的に紹介し、紹介されているお店側は何らかの方法で客からその分を確実に回収しようとするのだ。
このような経験があった。
とあるガイドブックに(広告としてではなく)きちんとしたページに紹介されているマッサージ店に行くことがあった。私が宿泊しているホテルからも近く、また、マッサージ店があまりにも多く存在し、どこが良いか全く検討がつかなかったため、最終的にガイドブックに掲載されている店に行くことにした。
たしかに、マッサージ店は怪しい店が多く、雑居ビルの2階にあったり、マッサージは個室で行われることが多いため、何かあれば大変なことになると考えてしまう。
さらに、訪れた場所が海外で、しかも初めての場所であれば、なおさら安全性を担保したいと考えるのが一般的だ。だから、ガイドブック、しかも、日本の出版社のガイドブックに掲載されているお店であればまずは問題ないだろう、と考えてしまう。
マーケティング的視点で考えるとこの戦略は正しい。つまり、読者はそのマーケティング戦略にまんまとハマってしまうのだ。
つまり、ガイドブックを参考にして訪れる場所やお店を決定する際は、ガイドブック出版社のマーケティング戦略がどのようなものかを想像して、本当に訪れるべきところを決定する必要がある。
以上!!!
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タイトルと内容が全く違うではないか!!!
てか、上記を本格的に調査してレポートを書きたくなってきたぞ!!!「ガイドブック出版のためのマーケティング戦略」はたまた「ガイドブックに騙されない旅の計画」といったレポートが書けるのではないか!!!
これは、話が脱線してしまって肝心なことが全く議論できないダメダメサラリーマンでないか!!!
さて、本題に戻る(紙面の都合上、以降は簡潔に記載することをご了承いただきたい)。
私がオススメする旅行作家は、
下川裕治 氏
吉田友和 氏
以上!!!
・・・
今度は簡潔にに書きすぎだ・・・。
気を取直して・・・。
おっと、先程の経験談が途中で終わってしまっているではないか!失礼失礼。
結論から言うと(という人に限って、結論を1番最後に説明する傾向が高いが・・・。私のように・・・)、本に掲載されている値段表と実際お店に掲載されている値段が全く違ったのである!
本が出版されてから半年も経過していないし、この短期間に値上げしたとしても、かなり不自然な値上げだ。勿論、値段を見てお店を変更することも可能であるが、もうこれ以上お店を探すのは面倒なので、しぶしぶ納得してそのお店でマッサージを受けた。これも、典型的なマーケティング戦略で、それにまんまとはまってしまったことになる。
別の選択肢を探す労力(コスト)と、想定外のお金をこの店で払わなければならないコストを天秤にかけ、後者のほうがコストが低いと半ば無理やり納得させる戦略だ。
まぁ、こういった経験ができるのも旅の醍醐味であるので、面白いネタができたと前向きに考えることにしている。マッサージも気持ちよかったし。
因みに、ここまでお読みになったあなた!まんまと私のマーケティング戦略にはまってしまっていることにお気づきだろうか!
えっ、どんなマーケティング戦略かって?それは、ひ、み、つ!
さてさて、ここからは本当に本当に本題である。
”バックパッカーの神様”とも言われている、旅行作家の大御所である。
旅行小説だけではなくかなりの数と種類の旅行書籍を出版されており、例えば東南アジア向けのガイドの監修なんかも行われている。
バックパッカーの神様と言われるだけあり、旅のスタイルは基本的には貧乏旅行で、昔はドミトリーやゲストハウスに宿泊されていることがほとんど。ただし、最近は、中級レベルのホテルに宿泊するようにしているとのこと。
特に私は、この方の企画内容が大好きだ。
ひたすらその国の鉄道路線を全制覇する旅とか、歩いて渡れる国境をひたすら目指すとか、LCCで世界一周とか、”乗り物”や”移動”を中心とした旅をテーマにして書かれている作品が私が大好きだ。
さらにこの方の特徴として、文章が洗練されていることだ。これはやはり大御所であり、若いころから文章を書くということをされてきたからだろうか、読みやすい文章であるだけではなく、説得力が高い文章である。
単に旅で経験されたことを記載するだけではなく、歴史的背景を調べた内容を基にした考察も参考になる。我々がその土地に行ったときにその内容を思い出し、それを参考にしてその土地を見ることによって、別の角度からその土地を楽しむことができる。
過去に出版された書籍は中古屋でも見つけることができ、また、その土地の過去を知ることも今との比較で楽しいため、最近の著書だけではなく、過去の書籍も読まれることをお勧めする。
奥さんも旅行好きの、中堅どころ、といったところだろうか。確か、”週末トラベラー”とも言われている。
この方の旅行スタイルは、日本人の普通の人が泊まるようなビジネスホテルクラスのホテルに宿泊するタイプの旅が多い。さらに、最近では、旅先でスマートフォンをフル活用し、列車の予約やお店検索を海外現地で行うという、これもまさしく現代の普通の日本人の方が行う方法だ。
つまり、普通のサラリーマンでも可能な旅行、特に海外旅行を企画実行し、それを本で紹介しているのだ。しかも、かなり詳細に、レストランの選び方から、メニューの選び方、金額まで、事細かく記載されている。
私はこの方の旅のスタイルにかなり近い旅を行っているので、この方の本に書かれていることはかなり参考になる。バックパッカー的旅行ではなく、サラリーマン的旅行なのだ。
ただ、これは個人的見解だが、この方、下川裕治氏の影響をかなり受けているのではないかと思われる。あくまで私の勝手な想像だが、下川氏の書籍をかなり読み込んでいるのではないかと思われる。旅行のコンセプトが近いのだ。
勿論、それが駄目だと言っているわけではなく、ちょっと嬉しくなる(私と一緒で下川さんの本も読まれているのかなぁ、と)。
ただ、旅のコンセプトが近いだけで、旅のスタイルは全く異なるため、その書籍の内容や旅のとらえ方が全く異なっている。
やはり、先人から学ぶということはどこの業界でも同じなのであろう。その学んだ相手がどのような方かで、知らず知らずにその方の影響が自分にも出てくるのであろう。私のギタースタイルが、かの有名なクリス・インペリテリのように!!!
なにを隠そう、私は昔、早弾きの貴公子と言われていたのだ!(少なくとも約1名からそのように言われたことがある!!!)
どの書籍も比較的最近になってから出版されており、まだまだ内容が色あせてないため、これから海外旅行に行こうと考えている若者にもおすすめの旅行作家だ。
理系出身(大阪大学工学部土木!)の、おもしろ旅行作家。この方を旅行作家と言ってもいのかは不明だが、書籍のコンセプトが旅行を前提としているので、私の中では旅行作家と位置つけている。
この方の特徴はなんと言っても面白い文章だ。電車の中で読むと間違いなく一人笑いをしてしまい、とてもとても怪しい人になってしまう。それくらい、この方の文章は面白いのだ。
文章が面白いだけではなく、トピックにも特徴がある。他の旅行作家と180度異なる。特徴のある仏像やモニュメントをひたすら巡る旅や、スキューバダイビングではなくシュノーケルをひたすら行う旅、はたまたジェットコースターをひたすら乗りまくる旅、といった感じだ。
しかも、旅の途中でその旅の目的が変わってしまうことがあるのも面白い。我々が普通に旅をしていてもそのような場面に出くわすことがあることを考えると、なるほど、と納得してしまう。本のタイトルとは内容が異なってしまう点はどうなの?と思うが、その展開がなかなか面白いので、いつも楽しく読ませていただいている。
純粋な旅行作家とは異なり、しいて言えば、面白作家、というジャンルになるかも知れない。私の勝手な想像だが、この方のバックグラウンドがこのような文章作りに影響しているのではないかと思う。随所に理系的な、一見するとでたらめなだが緻密に練られている文章が見え隠れする。それも面白い点の一つだ。
因みに、今は、いい感じの石ころ探しの旅の真っ最中かと思われる(2019年3月現在)。何のこっちゃ!
元ニートの若手旅行作家。若手といってもデビューが遅かっただけで、今では40歳を超えているので中堅どころと言ってもいいかもしれない。
出版される書籍の題名がふざけているのが有名で、デビュー作のタイトルが「インドなんて二度と行くかボケ!!・・・でもまた行きたいかも」と、これまた分けかからない。
これが気になって本屋で手にとってパラパラ読みしてみると、文庫本にも関わらず文字のフォントがまちまちであり、ボケ、突っ込み、落ち、を意識したページ構成となっていることにこれまた魅了されてしまう。
何じゃこの本は!!!というのが正直な感想である。
旅のスタイルは、バックパッカーの典型的である貧乏旅行スタイル。ただ、積極的にトラブルに巻き込まれようとし、そのトラブルをこと細かく書籍内で紹介している。勿論、おもしろおかしく書かれているので一気に読み進めてしまう。旅行者としては極力トラブルには巻き込まれたくないが、好奇心旺盛な旅行者としては、その先に何が待っているのかは気になるところだ。それを実際の体験談をもとに書かれている。騙される手口を完全に把握することができるため、これを読むことで旅行中に騙されることが少なくなるのではないだろうか。
そういう意味では、これまでの旅行作家とは異なる、特徴のある作家といえる。
最近は、旅行に関する書籍ではなく、普通の小説や、世の中の出来事を分かりやすく、かつ面白おかしく解説する本を中心に執筆されている。これらの書籍の中でも、随所に過去の旅の経験が盛り込まれているため、この方の最新の本を読まれる方は過去の本もぜひ読んでいただくことをお勧めする。一度で二度おいしく最新書籍を読むことができる。
他にも旅行作家の方は大勢存在する。デビュー前の世界一周旅行記を出版した「ナオト・インティライミ」氏、元グラビアアイドルで旅先でひたすらチカンに遭遇する「歩りえこ」氏、バックパッカーのバイブル的存在である「深夜特急」を執筆した「沢木耕太郎」氏、など、どの方の作品も大変面白い。
これは、旅には1つたりとも同じ旅は存在せず、それぞれに特徴があるからではないかと考えている。同じインド旅行記でもそれぞれの著者が体験した内容は全く異なる。リキシャに騙されるのは共通しているが・・・。
旅行を疑似体験するために、次回の旅行先を決める際の参考とするために、はたまた文章そのものを楽しむために、皆さんも一度手にとっていただければ幸いである。