お金で安全を買え!海外旅行での宿の選び方
皆さん、海外旅行に行く際に、どのようにして宿を選んでいるでしょうか?
宿選びは旅のスタイルによって異なってくる。
貧乏旅行のバックパッカー旅行では、とにかく安い宿を現地で選ぶ
予算がある程度確保できる豪華旅行(新婚旅行等)では、世界的に有名は5つ星ホテルを選ぶ
ごくごく普通の日本人が行う旅行では、ガイドブックに掲載されているホテルを選ぶ
旅行会社手配のツアー旅行では、ツアー会社にお任せで宿を選ぶ(決定される)
等々、さまざまなスタイルがあるが、今回紹介するのは、私が普段行っている普通の旅行(たまの休みに効率的に旅をするスタイル)の際の宿の選び方を紹介する。
対象とする旅行スタイル
以下のような方に参考になると思われる。
- 普通のサラリーマン
- 旅行はいつも個人手配
- お金はできる限り節約したいが、かといって何かを犠牲にしたくない
- 安全第一(トラブル大嫌い!)
つまり、ごく普通のサラリーマンで、平均年収程度で、海外旅行好きで、自分で考えることが苦にならない人で、ちょっと綺麗好き!な方には参考になるだろう。
安全はお金で買う
海外に頻繁に行くようになり強く感じたのは、 安全はお金で買う である。日本は世界で最も安全な国のうちのひとつであるため、普通に過ごしていれば危険を感じる機会はかなり少ない。しかし、海外の場合は普段の生活の中でも危険と隣り合わせである。勿論、場所や時間帯にもよるが、海外で日本と同じように行動すると、1週間以内の短い期間であっても間違いなく一度は危険を感じることがある。
というか、まず空港から出るときにぼったくられる、つまり、現地についてすぐに危険と遭遇するのだ。
また、お金をけちったがために、最終的には高額な料金(勿論ぼったくりだが)を支払うことになってしまうことも多々ある。典型的な例が、安い値段で声をかけてくるタクシー運転手や白タクの運転手だ。間違いなくおみやげ物屋や、いかがわしい店に連れて行かれる。
海外では安全にはお金が必要であることをまずは意識しなければならない。
そこでポイントとなるのが、その「いいアンバイ」だ。日本と同じレベルの安全度は難しいまでも、問題ない程度(=ある程度の安心感が得られる)の安全に対して、どれくらいのお金が必要か、を判断する必要がある。
そこで、海外旅行をする上で私が一番重要視していることは、宿泊する宿だ。
つまり、宿を自分の絶対的安全空間とすることである。
正確にいうと、絶対的安全空間と自分が”思える”宿を選ぶことだ。全てにおいて絶対なんてことはないので、自分が安全だとかなりのレベルで感じるホテルを選ぶのだ。
であれば、5つ星ホテルを選べば宿選びに苦労する必要はないのでは?といった意見もあるだろう。もっともだ。私の定宿としてるホテルの中には5つ星ホテルも含まれている。間違いなく安全であり、かつ便利な場所に位置している。
しかし、常に5つ星ホテルに泊まるのも勿体無い(大阪魂!)。
因みに、私の日本国内旅行で宿泊するホテルは、基本的にはチェーン展開しているビジネスホテルだ。なんだかんだ言って、日本のビジネスホテルは安いし綺麗だし機能的だ。ホテル代は極力節約して、その分現地の美味しい食べ物をたらふく食べる!飲む!ことを国内旅行の目的の1つとしている。海外旅行の旅の計画を立てるときはいつも、日本のビジネスホテルが海外にもあったらなぁ、と思う。
因みに、東南アジアには日本の有名ビジネスホテルチェーンがある場合があるので、値段が他のホテルと比較してそこまで高くなければ日本のビジネスホテルに泊まることにしている。勿論、宿泊者は日本人だらけで、海外に来た雰囲気にならないが・・・。
そこで、海外旅行中に自分の中で絶対的安全空間と思うことができるホテルの選び方を紹介する。
ホテルを選ぶ際の優先順位
私がホテルを選ぶ際に重要視している項目を、優先度の高いものから順に列挙する。
- 1.セキュリティボックスが部屋に設置されていること
- 2.危険な地区に立っているホテルではないこと
- 3.価格が普通程度であること(欧米では1万円程度、アジアでは5000円程度)
- 4.空港からの移動が便利な場所に立っていること
- 5.日本のビジネスホテルのように部屋が小奇麗であること
セキュリティボックスが部屋に設置されていること
これは宿選びの絶対条件としている。理由は、外出中に持参する貴重品を極力少なくするため、であるが、それによって、スリや置き引きを常に心配しなければならない不安感を少なくするためだ。
ある程度旅慣れたとはいえ、日本とは勝手が全く異なる海外では、常に周りに気をつけ、だまされたりスリや置き引きに合わないために最新の注意を払っている。何なら、「俺をだまそうとするなよ!」「俺から財布をすれると思うなよ!」といったオーラを常に出している、と、同行した友人から言われたことがある・・・。
そのオーラのおかげかどうかは知らないが、海外でスリや置き引きにあったことは今まで1回もない。勿論、だまされることは頻繁にあるが・・・。
その、旅の途中での不要な心配や注意をできる限り少なくし、旅を楽しむことに集中するためには、そもそも貴重品を極力持ち歩かないようにすることが一番良い方法だ。なんせ、とられるものが少ない、もしくはないのだから。
まずはこの気苦労を少なくすることが目的ではあるが、万が一の際のリスク分散も目的である。
旅では複数のカード、かつ、ブランドが異なるカードを複数持っていく。私が持っていくカードの種類は、VISA、Master、JCB、そして、中国旅行には不可欠な銀聯(ぎんれん)カードだ。これを、手持ちと、部屋のセキュリティボックスと、部屋に残しているスーツケース(勿論鍵で施錠)とに分けておく。そうすることで、どれか1つがなくなった場合でも何とかなる。現金がなくなってもATMからカードキャッシングができるので、最悪何とでもなるからだ。
その他、旅行中は使用しない自宅の鍵や、普段使用している財布等も、セキュリティボックスに保存している。
ただ、部屋のセキュリティボックスも100%安全ではない。巷では、マスター番号なるものを使えば簡単に開錠することができる、とか、暗証番号として使用している4桁の数字をブラックライトを用いて割り出す、とかさまざまな手があると言われている。さすがにマスター番号で開錠されてしまうとどうしようもないが、これにも万が一を考え、ホテルに簡易監視カメラを設置している。最低、誰が入ってきたか(ほとんどの場合は清掃スタッフ)は把握することが可能だ。また、チップをちゃんと置いておくことで、清掃スタッフがそのようなよこしまな考えにならないようにしている(本当に効果があるかは不明だが。)
ちなみに、これも効果があるかは不明だが、ブラックライトでの4桁の数字割り出しの対策として、暗証番号を押して施錠したあとに、全ての番号をまんべんなく触ってカモフラージュしている。ちょっとやりすぎな気もするが、後で後悔するよりはましだろう。
旅のトラブル紹介で、スリにあって全財産持っていかれた、とかよく紹介されているが、ならば初めからセキュリティボックスに保管しておけばいいのに、と思ってしまうのは私だけだろうか。セキュリティボックス=保険 と考えれば安いものだ。
ということで、セキュリティボックスが部屋に設置されているホテルを絶対条件とすることで、選択できる宿はかなり絞られる。この条件下において、次から説明する条件にあった、リーズナブルで便利なホテルを選ぶかがポイントである。
因みに、ここからのホテル選びがめんどくさい場合は、海外でリーズナブルホテルチェーンを展開しているホテルから選ぶのが簡単だ。ほぼセキュリティボックスが部屋に設置されている。
また、最近ではExpedia等の宿泊予約サイトからよりも直接ホテルの予約サイトから予約したほうが安く宿泊できる場合が多くなってきたので、少なくともこの2つの価格は比較することをおすすめする。Accor Hotelsグループはその傾向が強いように個人的には感じる。
危険な地区に立っているホテルではないこと
危険地区かどうかはガイドブックに記載されていることが多いので、そちらをチェックしてその地区のホテルははずす。あと、ホテルのグレードに対して不自然に安い場合は、危険地区である可能性を少し疑ってみてもよい。お金は正直だ。価格に比例しているのが普通である。
あと、危険地区や危険な場所かどうかを判断するために、Googleストリートビューでホテルの周辺をチェックする方法もお勧めだ。何となくでよい。何かあぶなそうだな、とか、繁華街が近い、とか、ホテルの前におねえちゃんがいっぱいたむろしている、とか、何か違和感を感じたらそのホテルは避けておいたほうがよいだろう。
さらに、トリップアドバイザー等のホテルのレビューコメントをチェックするのも方法だ。ただ、これはレビューする人の独自基準で評価されているので、最終的にはそれを参考として自分で判断する必要がある。
価格が普通程度であること(欧米では1万円程度、アジアでは5000円程度)
実はこの条件が一番難しい。都市によって、時期によって、基準価格が全く異なってくる。また、上記条件を満たしたホテルで一番安いホテルというのも何となく不安だ。
ということで、ここは基準をあまり明確に決めず、欧米だと10000円程度、アジアでは5000円程度とゆるい基準を設けている。
ただ、以降の条件も考慮して、そのゆるい基準を大幅に超える価格のホテルに泊まることもあるが、その際はそれに見合った条件があるか(駅から近いとか朝食がついている、とか)を基準にして妥協している。
といいつつも、複数回訪れている都市であれば自然とお気に入りの宿ができるはずだ。そのときは値段を考えず(といっても、同じ条件で選んだホテルであるので大きくは値段は異ならない)そのお気に入りの宿に決めることにしている。ホテル周辺の状況も十分に把握しているので気持ちも楽である。
空港からの移動が便利な場所に立っていること
これまでの条件に一致したホテルであれば、この条件は満たしている場合が多い。ポイントは、空港からの距離ではなく、移動のしやすさだ。空港バスがホテルの近くに止まる、エアポート鉄道の駅が近い、等々。ただ、観光には不便な場所に立地している場合もあるが、そこはリーズナブルなホテルであることを考えると特に不満はない。
逆に、観光地から少し離れているが、バスや電車での移動には便利であるホテルはねらい目だ。ホテルのレベルは同一にも関わらず不便なためその分割安になる。
ちなみに、私はバンコクにプライベートでも仕事でもよく行くが、BTSのオンヌット駅周辺はかなりお勧めだ。ホテルが安い。しかし、マッサージは安いしコンビニやスーパーマーケットもあるし、ナイトマーケットもあるので何不自由しない。
日本のビジネスホテルのように部屋が小奇麗であること
記条件を満たすホテルであれば、この条件はほぼ間違いなく満たすのであまり考える必要はないが、念のため、ホテルのレビュー等の写真を見て室内の状況を確認している。
まぁ、海外のホテルでは、5つ星ホテルでも虫が出てくるのはご愛嬌ということで、その程度は気にしないようにしている。特にヨーロッパのホテルでは、建物自体が古いので、シャワーの水圧悪め、排水悪め、ごきぶり出る、といったことは普通と考えている。
まとめ
以上の条件を基準として宿選びを行っているが、一番重要なのは何と言っても安全であること。危険な目にあった場合は、お金で解決できるであれば積極的にお金で解決するようにしよう。所詮、持ち金のキャッシュや金目のものが取られるだけだ。
もしかすると、ここであげた基準で海外旅行を行っているために、これまであまり危険な目にあっていないのかも。と考えるとこの基準は有効なのかもしれない。